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自然科学者のための数学概論「テラカン」を読む

「寺寛の数学概論」として親しまれてきた「自然科学者のための数学概論」ですが本ブログカテゴリーでは、この通称テラカン(以下本文中ではテラカンと記載させていただく)を読んでいきたいと思います。

テラカンは1931年(昭和6年)に初版が書かれた歴史のある本で、平成生まれの筆者としては戦前の中で書かれた本ということで重みを感じる本です。

応用数学の全般が書かれていて下巻に当たる応用編という本もあり、こちらは偏微分方程式などの数学の応用分野が幅開く取り上げられています。本カテゴリーではテラカンの内容に沿って筆者の理解できた内容を解説する動画と記事を投稿していく予定です。

なぜテラカンなのか?

現代においては数学の勉強をするにはYoutubeもあるし、もっとわかりやすい入門者もたくさんあります。しかし、筆者は受験生でもなく、先を急いで何か知識を詰め込むというよりは自分の手で計算し、数学の概念を自分の恥肉としながら自分の頭の中で数学世界を構築したいと考えていました。

そこで、じっくり腰を据えて自分が読みたいと感じる本で、なるべく広範囲なもの(執筆者が同じ本の方が異なる領域の記述でも記号の使い方や証明の書き方などが似通っていれば理解しやすいと考えたため)を選びたいと思い、色々と書籍を探しました。

そこで大学時代に購入して第二章の微分幾何学のページで全く理解できずに積読になっていたテラカンを見つけて、本の出す雰囲気に魅力されて久しぶりに読み始めました。

すると、大学時代は全くわからなかった微分幾何学の内容も最近はYoutubeなどで解説もあり、AIの進化も甚だしいので、それらに助けられながらもなんとか読み進めることができました。そして、その勢いで、現在進行形でテラカンを読み進めています。

このシリーズではどのような内容が発信され、どんな人の役に立つか?

「自然科学者のための数学概論「テラカン」を読む」シリーズの動画や記事では、テラカンを読んで筆者が理解できたことを板書+解説で半分ラジオ形式で発信できればと思っています。そのため、以下のような方には多少の役に立つ可能性があるかと思います。

  • 「テラカン」を読んでる人:少ないとは思いますが、直接的に役に立ちます
  • 物理数学など応用数学を学んでいる人:複素関数や微分方程式など物理数学の勉強をしている人にも参考になることがあるかと思います
  • その他数学を勉強している人:行間の埋め方や適宜出てくる式変形の考え方、概念などは教科書によらず共通なので参考になる点もあるかと思います。

1冊を読んでみよう

「自然科学者のための数学概論」に限らずですが、一冊をベースに徹底的に理解できるように読み込んでいく作業は想像していたより学びが多かったです。まだ自分自身も読んでいる途中ではありますが、数学の世界を自分の頭の中で少しずつ構築できている感覚があります。例えばこれまでだと公式を忘れてしまうとなかなか自分では導けなかったものも、概念の意味から自分で記号を定義して公式を導く、といったことが少しずつできるようになってきています。

「自然科学者のための数学概論」は豊富に本が選べる中であえて選ぶ書籍ではないかもしれません(特に線形代数や確率統計の記述がほとんどないので、学生などで試験がある場合はこれら網羅した本か、あるいはその分野だけ別の本が必要になります)が、腰を据えて取り組める一冊を見つけて学ぶのは楽しいですし、色々な本に浮気をして結果的に一、二章ばかり読むより結果的には早く深く広い知識に到達できると思います。(恥ずかしいですが、私は学生の頃、いろいろな本に手を出して、わからなくなると別の本を読んでを繰り返し、結局のところ深いところまで辿り着けずに卒業してしまった反省があります)

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