目次
これはなに?
LP / LPOの企画提案 ~ 制作のディレクションまで担当する営業・コンサルタントにとって最低限の知識と利用するフレームワークやテンプレをまとめたノートです。このノートを手元にあればコンサルティングするに次に何をすべきかで迷わずに済むように書いています。個別具体の知識に関しては、またそれぞれの記事で補足・解説をできればと思います。
LP / LPO 全体像
ここでは最初にLPの制作を企画から依頼された時や、企画から全体の提案をしたい場合のフローをまとめています。LPOの場合はフローのどの段階にボトルネックがありそうかを考えて、そこから実施することになります。
順に必要なテンプレートと共に解説をしていきます。
制作>分析>リサーチ
まずは制作前の分析からスタートします。LPを考える前に知りたいことは、商品について顧客が持っているイメージや既に購入している人の感想になります。
(事前に調査したい項目)
- 商品(競合商品でも可)にどんな印象を抱いているのか?
- なぜ買ったのか?
- 商品(競合でも可)に関する不満や不安は何か?
- どういう条件なら買うのか?
調査方法としては4パターンがあり上から優先度が高い方法となります。これらを組み合わせて表を埋めることで、顧客が持っている商品対する常識的な部分を知ることができます。
- 顧客へのヒアリング
- 検索ツール
- ネット
- 調査会社
LPコンサルティングシート:制作_分析_リサーチ
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1orRn0CTkgzackrmaspPI-nx9z_7__x1Xa4ng9kBrlws/edit?usp=sharing
制作>分析>3C分析
次に3C分析を行うことで、マクロな視点、ミクロな視点で見た自社のポジションを理解することができるようになります。
- Costomer (市場と顧客)
- マクロ分析:PEST分析
- ミクロ分析:ファイブフォース分析
- 顧客分析:アンケートやヒアリング
- Competitor(競合)
- 競合比較/打ち手表
- Company(自社)
- ポジショニングマップ / チャート
LPコンサルティングシート:制作_分析_3C分析 ~ 自社分析
制作>分析>ペルソナの作成
マクロ・ミクロな分析が終わり、自社のポジショニングまで終わったら、具体的なペルソナ像を作成してみましょう。ペルソナを作る際はデモグラフィック(外面的)な情報とサイコグラフィック(内面的)な情報の両方を考慮します。
デモグラフィックな要素例
- 年齢
- 性別
- 職業
- 年収
- 住んでいる地域
- 家族構成
サイコフラフィックな要素例
- 抱えている悩み
- 将来の夢や理想の暮らし
- 意思決定の軸
制作_分析_ペルソナ作成シート
制作>ライティング>企画
分析が終わりいよいよLPの企画段階に入ります。企画段階では、LPで顧客に求める行動の定義と顧客がその行動を行うためのトリガーのデザインをします。
- LPの中で顧客に求める行動(CV)は何か?
- 購入
- 登録
- お問い合わせ
- 資料請求
- ・・・
- 行動のトリガーになるものは何か?
- 商品・サービスによって得られる結果
- 得られる体験
- なぜその商品・サービスが必要か
- 今すぐ買う方が良い理由
- ・・・
制作_ライティング_企画
制作>ライティング>構成
次はLPの構成を考えていきます。これまでの多くのLPの事例から鉄板と言われているLPの構成の流れは下記になります。LPを作る際はまずはこの鉄板の流れに沿って考えてみて、後から商材・サービスに合わせて微調整をしていくのがいいのではないかと思います。
- 喚起:顧客の根源的欲求に刺さるキャッチコピーを訴求する
- 結果:要するに・・・ができるなど顧客のモチベーションを高める
- 証拠:根拠を見せる
- 数字的根拠:解約率、継続率、売上増加率など
- 客観的根拠:権威ある機関のデータなど
- 科学的・医学的根拠:科学的・医学的に認められたデータや論文
- 特許
- 動画やデモ
- 共鳴:お客の声を掲載する / 事例など
- Amazon レビューのような口コミ
- 本名 + 動画インタビュー
- 本名 + 静止画インタビュー
- 仮名 +
- ・・・
- 信頼:信用してもいい理由を提示する
- マスメディアの取材
- インフルエンサーの推薦
- 第三者機関からの認定
- 受賞歴
- 大手取引先の受注歴
- ストーリー:商品・サービスに対する自社の想いを伝える
- 商品・サービスの誕生秘話
- 個人的なストーリーと商品・サービスの関係
- 挑戦と失敗の過程
- いいことと悪いことの両面
- ・・・
- クロージング:今すぐ買わなければいけない理由
- 返金、返品保証
- 期間限定オファー
- 早さを訴求
- 特典
- PS.:最後の一言、感情的後押しのクロージング
- 最後に・・・というメッセージ
制作_ライティング_LP構成
制作>ライティング>デザイン
構成が決まったら実際の画面のデザインに入っていきます。デザインはワイヤーフレームの作成をしたのちに画面デザインを作成するという流れになります。ワイヤーフレームや画面デザインをするにあたっては、コンセプトアートの作成 or 参考サイトの選定などをします。
- 参考サイトなどをみながらワイヤーフレームを作成
- 参考サイトやコンセプトアートを作ってみながら画面デザインを作成
- コーディング
となります。デザインやコーディングをしないコンサルティングであれば、この段階でデザイナーにボールを預けることになると思います。
制作_ライティング_デザイン
運用>仮説検証
LP運用をしていく上でKGI/KPI/KSFのツリーの作成と仮説検証の内容を課題管理シートを使って管理する。LPOに関するものや集客に関するものもここで課題管理する。
運用>仮説検証_LPO
運用>量産
LP1つだけでは、全ての顧客セグメントにとってCVR(成約率)が高い状態を作ることはできないので、ここまでの改善が一通り進んできた段階で、CVRの低いセグメントや、より最適化したいセグメントのユーザーに対してLPを新しく作成しましょう。広告による集客などはデジタル広告であればターゲティングで出し分けることができるので、集客は分けて行います。
※LPが複数になる場合はこれまで作成してきたスプレッドシートが2枚になるイメージ。あるいは、運用以降のシートは1枚にまとめても良い。
集客
LPには基本的に広告やSNS経由で集客をすることが多い(オーガニックからの流入は少ない)ので、集客の方法についても一通り抑えておく必要があります。集客の方は大まかに下記のようになります。
- ペイドメディア
- SNS広告/ディスプレイ広告
- 検索広告
- アーンドメディア
- SNSのシェア
- 口コミサイト
- オウンドメディア
- 自社サイト
- ブログ
上記のような集客ツールからのimp, click, CTR, CVR, CPAなどもKPIツリーの中に組み込み最適化をしていきます。
まとめ
以上、かなりボリュームのある内容になってしまいましたが、0からLP,LPOのコンサルをしていくために最低限必要なフローとそのためのフレームワークとテンプレートをまとめてきました。実際の案件の場合はリサーチ部分が既にクライアントの方でかなりされており、クライアントへのヒアリングをしていくだけでシートが埋まっていくということも多いと思います。
大枠の流れを掴んだ上で、個別の案件ごとに足りない部分を埋めるための羅針盤的な役割にこのノートを使ってもらえるといいかと思います。