目次
Point – 相手の理解しやすいフォーマットを使う –
この「ビジネススキル」シリーズでは多くの人にとって役にたつ基本のビジネススキルについて解説をしていきたいと思います。#5は「相手のクセに合わせる」です。
この記事では「ビジネス上でのコミュニケーションで相手に物事をスムーズに伝える方法」について解説していきたいと思います。
#4「相手に自分の話を届けるための2つの必要条件」では「①相手の前提知識に基づいた上で、筋道のわかりやすい構成を事前に用意する」「②話すときは相手の反応を見て適宜必要な補足などをする」ことで相手がわかる話し方ができることを解説しました。この記事ではさらに一歩進んで、さらにスムーズに相手に伝わりやすい話し方をしたり、文章を書くにはどうすればいいかを解説します。
ポイントは「①言葉の定義を相手に合わせる」「②話の筋道の立て方を相手に合わせる」「③相手の理解しやすい表現方法・ツールを選択する」の3つです。
【ポイント】
①言葉の定義を相手に合わせる
②話の筋道の立て方を相手に合わせる
③相手の理解しやすい表現方法・ツールを選択する
Reason – 相手の理解の仕方をハックする –
#4「相手に自分の話を届けるための2つの必要条件」で相手が理解できる話し方ができるようになったとしても、必ずしもコミュニケーションがスムーズにいくとは限りません。自分が話したときに使っている用語を相手は異なる意味で普段から使っていたり、相手がいつも社内で使っている議事録のフォーマットが自分とは異なっていたり、様々なクセがあり、それがコミュニケーションにおいて齟齬を発生させたり、スピードを低下させることがあります。
相手が「わかりやすい」と感じる伝え方をするには、客観的に筋が通っていたり、プレゼンが上手いだけでなく、「相手の考え方や理解の仕方のクセ」をハックする必要があります。
Example – 具体例で理解する –
相手のクセに合わせないことによって発生するコミュニケーションの問題を具体例で見てみましょう。※例は「③相手の理解しやすい表現方法・ツールを選択する」を題材としました。
上司
私
あなたは会議が終わってから議事録をpdfで上司に送りました。ファイルの名前は「議事録_2020/1/1」としました。
上司は送られてきた議事録を後から見て「えっと、これは議事録・・・うん、今日のT社との打ち合わせの議事録だな。あ!一つネクストアクションが抜けているな。えーとpdfからドキュメントにコピペして・・・追記して、OK!」と一部内容を修正し、ファイル名を「議事録_T社様_2020/1/1」として会社の共通のフォルダにアップロードしました。
上司
上司
上司
この場合、「私」の仕事の仕方は間違っているとまでは言えないのですが、もっとスムーズにする(上司の負担を減らす)ことはできないでしょうか?
上司がもし、Google Driveのようなクラウド上のフォルダに案件の関係者がいつでも見られるように議事録を管理しているのなら、(上司に確認はとってから)自分が議事録をあげるときも「議事録_クライアント名_日付」としてアップロードした方が、上司のアップロードの手間が省けるかもしれません。
議事録のファイル形式も編集可能な状態で送る方が便利なのであれば、上司が編集しやすい形式で送付する方が親切です。(コピペなどの一手間がなくなるため)
また、ファイルの共有リンクを「本日のT社との議事録です+URL」の形などでチャット等で投げるようにするというようなことができます。そうすれば、上司とすれば「どこのクライアントの議事録なのか」がチャットを見た時点でわかるし、不要であれば中身も見ずに終わらせることもできます。アップロードの手間もありません。
以上はどれも「ちょっとしたこと」ですが、こういう「小さい改善を常にできる人」とそうでない人では、積み重なった時のコミュニケーション速度に大きな違いが生まれます。結果的に「仕事がしやすい(できる)人」と「なんかやりづらい人」の差分にもなってきます。
相手のクセを理解して伝えた場合
私
上司
自分的に正しい方法で伝えた場合
私
上司
また、小さな改善は意識さえあれば工数としては大したことがないことも多い。
Re-Point – 相手のフォーマットに合わせることでより伝わる –
「ビジネス上でのコミュニケーションで相手に物事をスムーズに伝える方法」について解説しました。
【ポイント】
①言葉の定義を相手に合わせる
②話の筋道の立て方を相手に合わせる
③相手の理解しやすい表現方法・ツールを選択する
参考文献
下記の本を参考に本記事は書かれています。(相手のフォーマットに合わせる)