目次
Point – 樹形図を使いこなす –
この「ビジネススキル」シリーズでは多くの人にとって役にたつ基本のビジネススキルについて解説をしていきたいと思います。#9は「樹形図を使いこなす」です。
この記事では「樹形図を使って論理的に考えたり、話を組み立てる方法」について解説していきたいと思います。
①問題解決をする(ロジカルシンキング)
②話の構造を作る(ロジカルライティング)
Reason (理由)
Reason – 樹形図は応用範囲が広い –
樹形図の使い方を学ぶ大きな理由は、ロジカルシンキングをしたり、話の構造を作る際に樹形図あるいはマインドマップといったツールが非常に有用だからです。特にデジタルなマインドマップツールはアイデアの発散~グルーピング~構成までをシームレスに行えるので思考ツールとしてもプレゼンツールとしても非常に有用です。
Example – 樹形図の活用方法 –
ここから樹形図全般に共通する基本的な描き方を解説した上で、樹形図で問題解決をする方法や話の構成を作る方法の各論に入っていきたいと思います。
樹形図の基本の描き方
樹形図を各ステップをまず大まかにリストしておきます。
- まずはテーマを中心に描く
- 思いつくままに右に項目を描いてみる(できるだけ短文かキーワードレベル)
- グループ化したり、包含関係・因果関係など階層構造を考える
- MECEか考える
- 清書する
※作文✖︎樹形図でさらに具体的に解説します
問題解決✖︎樹形図
問題解決に樹形図を応用する例を見てみたいと思います。
樹形図を使って問題解決をするステップ
- 問題を展開・因数分解する
- 要素に重みをつける
- 問題解決の方法を考える
順に解説していきます。
問題を展開・因数分解する
まずは問題となるテーマについて、その要素に分解していきます。
分解の仕方は大きくは2種類あり、足し算の形で分解する「展開」と掛け算の形で分解する「因数分解」があります。これは問題の要素間の関係によってどちらか、あるいは両方を使うように決まります。
問題を展開する
「貯蓄」ができない、と言うテーマで展開を使って問題を分解してみました。
問題を因数分解する
「ECの売上」を伸ばしたい、と言うテーマで問題を分解してみました。展開も一部利用しています。
要素に重み付けをする
問題を要素に分解できたら、要素に重み付けをしていきます。重み付けをすることで要素全てを同じレベルでみるのではなく、より重大な原因、より解決することが大きな問題改善に繋がる要素にフォーカスできるようになります。
例えば、5段階の基準を自分で設けて要素に重み付けをする、と言う手法が代表的です。(できれば定量的に基準を設けられるとなお良い)
貯蓄を例に重み付けしてみます。まずは重みの定義をしてみます。1~5で5が最もフォーカスすべき重みになるように今回は重みの定義をしました。
次に実際の要素に重みをつけてみます。要素それぞれに先程の定義で考えた重み付けを記載していきます。
今回の場合、「資産運用の利回り」の要素が最も問題への影響度が大きく、改善可能性が高いと言うことがわかりました。
問題解決の方法を決める
ここまでくれば、次にするべきことは、「資産運用利回り」を高めるために何をすべきか、を考えることになります。
※資産運用の利回りをテーマにもう一度樹形図を描いて見てもいいと思います
作文✖︎樹形図
話の構造を作る際に樹形図を応用する例を見てみたいと思います。
話す・書くテーマ(主題)を決める
まずは、自分がこれから書きたい・話したいことのテーマはなんなのかについて樹形図の大元に描いてみます。
この記事を作成する場合、テーマは「樹形図」でした。
目標規定文を書く
テーマはまだ、大きな枠組みでしかなく、具体的に自分がこれから書いたり・話すことによって、読者や聴き手に何を伝えられたら成功かを考えます。つまり、こんかいの作文の目標を決めます。
この記事の目標規定文は「樹形図を使いこなして、問題解決・作文ができるようになる」でした。
目標を達成するために必要な要素を洗い出す
次に、目標規定文で書いたことを達成するために伝えなければいけない要素を洗い出していきます。一旦は粒度を無視してもいいのでとにかく、抜け漏れが内容に洗い出します。
ピラミッド構造を作る
要素が洗い出し終わったら、そこから階層構造を作っていきます。例えば、この記事の場合「展開」「因数分解」と言う話は「問題解決で樹形図を使う」場合の話の各論なので、グルーピングしています。このようにグルーピングをしながら重複を削除したり、抜け漏れをさらに埋めるなどして、ピラミッドストラクチャーを完成させます。
ピラミッドストラクチャーは上(左)からテーマ⇨目標規定文⇨大項目⇨小項目⇨・・・と続きます。
ここまでできれば、あとは、この構造を見出しして記事を書いたり、プレゼンテーションを組み立てることができます。
Re-Point – まとめ –
最後に今回の記事の結論をもう一度まとめます。
①問題解決をする(ロジカルシンキング)
②話の構造を作る(ロジカルライティング)